離婚調停と養育費などについて

本日は離婚と養育費について軽くまとめました、少し長くなりましたので離婚や養育費に興味のない方はスルーしてください。

1.離婚の概況 (3組に1組が離婚する時代と言われています)

離婚件数 20万8千件(2019年政府統計より)

事件類型別比率 協議離婚88.1% 裁判離婚11.9%(うち調停離婚8.8%。和解・審判離婚は3%ほど)

婚姻関係事件への代理人弁護士の関与状況

※離婚関係事件においては、本人調停率が高い(弁護士代理人就任率が低い)

25.9%(申立人のみ代理人あり)25.8%(双方代理人あり)
5.0%(相手方のみ代理人あり)43.3%(代理人なし)
(R1最高裁「裁判の迅速化に係る検証結果」)

離婚時の取り決め事項

1 親権者

2 養育費

3 面会交流

4 財産分与

5 慰謝料

6 年金分割

(まず参考までに)

婚姻費用について(結婚をしている夫婦には互いに扶養義務があり、収入が多い方は、収入の低い方の生活費を負担して扶養する義務があります。)

すでに夫婦関係が壊れており、収入が低い方の方が生活費を貰えていない場合又は十分に貰えていない場合には、まずは婚姻費用分担請求の調停を申し立ててください。婚姻費用分担請求の調停が万一不成立に終わった場合で審判移行した場合には、婚姻費用分担請求の調停の申立ての時からの婚姻費用を裁判官に判断してもらえます。

つまり、調停の申立てが遅くなれば、生活費を貰える最初の時期が遅れるということです。

1 親権者及び監護権者について

  ・親権者、監護権者の指定判断基準

   裁判では、下記要素を総合的に判断して決定します。

ア 監護の実績の尊重(現状優先) 

イ 子の意思の尊重 

ウ 主たる監護者優先 

エ 面会交流の許容性 

オ きょうだいの不分離

カ 奪取の違法性 

キ 監護能力 

ク 経済的能力   

2 養育費の現状(H28調全国ひとり親世帯等調査)

養育費とは、未成熟子(≠未成年者)が独立の社会人として自立するまでに要するすべての費用⇒親の未成熟子に対する生活保持義務(自身の生活と、同程度の生活を保障する義務。自身の生活費を確保して余力があれば負担するという性質のものではない)

 養育費の取り決め(母子世帯)

 ・取り決めあり 42.2%

  そのうち書面で取り決め73.3%

  書面以外26.3%

 支払いを受けているか

 ・現在も支払いを受けている 24.3%

 ・支払いを受けたことがある 15.5%

 ・支払いを受けたことがない 56.0%

3 面会交流

 概況(母子家庭)

 ・取り決めあり 24.1%

 ・現在も面会交流を行っている 29.8%

 ・行ったことがある 19.1%

 ・行ったことがない 46.3%

 配偶者としてはふさわしくないということであっても、子供にとって親というのはいつになっても変わらないものであり、子供は一緒に住んでない親でもその親はどんな人なのかを見て成長していくものだと思います。「養育費は子供を経済的に支えるもの、面会交流は子供を精神的に支えるもの」だと思います。(面会をした場合に子供に悪い影響がある場合や子供の福祉にならない場合など裁判所が面会交流を禁止するということはありえます。)

4 財産分与

 婚姻期間に夫婦で作った財産(共有財産)を分けること

(除斥期間2年 ただし、合意によれば何年後でも可能)

5 慰謝料

 金額 事案による。有責性、婚姻期間の長さ、義務者の資力

 相場はない。(交通事故慰謝料との大きな違い)

6 年金分割

 婚姻期間中の保険料納付額に対応する厚生年金を分割して、それぞれの年金とする制度

 合意分割と3号分割の二種類

 ・合意分割

  文字通り、合意により年金記録を分割する制度

 ・3号分割

  国民年金の第3号被保険者であった者からの請求により、平成20年4月1日以後の婚姻期間中の3号被保険者期間における相手方の厚生年金記録を2分の1ずつ、当事者間で分割することができる制度

 分割される年金

 1階部分:全国民共通の定額部分として基礎年金

 2階部分:サラリーマン(被用者)の報酬比例部分=厚生年金・旧共済年金

 3階部分:確定拠出型年金、厚生年金基金(加算部分)、確定給付企業年金

⇒年金部分は、この2階部分に限られる。(ただし、公務員等の旧共済年金の職域部分は3階部分であるが分割対象)

 原則、離婚をした日の翌日から2年を経過すると分割請求できない。

 

以上少し長くなりましたが、離婚時には専門家に相談することで以下のような不利益を受けることを防げます。

(当事務所は民事法律扶助(法テラス)もご利用いただけます。)

・協議離婚時に取り決めるべきことを取り決めないまま離婚

・誤った認識を元に離婚協議をしてしまった(有責配偶者は養育費が貰えない、など)

・相手の言うことが正しいと思い込んでしまった。

・泣き寝入り(借金の押し付けや不相当な財産分与・慰謝料)

 離婚手続きに関して司法書士ができること

(1)裁判書類作成業務(司法書士法第3条)と相談

   調停申立書類作成、審判申立書作成、執行関係書類作成

(2)公正証書文案作成

   離婚給付契約公正証書など

(執行認諾条項付きで作成、不払い時に直ちに強制執行ができるように)

 ※自治体による公正証書作成費用助成制度創設が広がってきています。(つくば市など)

何かありましたら、お気軽にご相談ください。

司法書士 桜井

 

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